映画は男の教科書だ！「レインマン」を観ていなければ決してそこに行くことはなかった

旅行映画シリーズ『もう一度泊まってみたいホテル！シーザス・パレスホテル』映画「レインマン」をご覧になった人はいるでしょうか？1988年の作品。銀座マリオンで僕は観はこの映画に見せられてしまった。

この作品でアカデミー主演男優賞をとったのがダスティンホフマン。精神を病んだ彼は、社交性はなく、自閉症で一人では日常生活は送れない。心は純粋、驚異的な記憶力を持ち、ラスベガスのカジノではその驚異的な記憶力を発揮する。

名前がいいじゃない「レインマン」雨男！夜雨の中を街に飲みに行って、雨が上がると、心のBGMにRCサクセションの「雨あがりの夜空」が流れ、なぜかダスティンホフマンを思い出すように生きてきた。

ラスベガスのシーザス・パレスホテルのカジノはきらびやかだった、何かの映画で4回黒が出たら、赤に賭けろという流儀をいつも実行する。これが結構成功するのが不思議だ。

ニューヨークに初めて行ったときに、ガイドが中国人の70歳くらいの謎のガイドさんで、レインマンの話しをしたら「コーヒーを飲みに行こうや」と誘ってくれ、小さなコーヒーショップまで僕達はイエローキャブを走らせた。

確かソーホーかリトルイタリーのあたりで降りた。小さな小さなコーヒーショップだった。「ここがダスティンホフマンが売れない頃アルバイトしてたんだ」、といきなり語る謎の中国人ガイドのKOHさん。彼は移民でこのNYCにきたという、映画が好きで色々なNYCの話しをしてくれた。映画というのは、海外旅行をしていると、ひとつの共通言語のように思えてくる。映画談義がそのコーヒーショップで白熱し、流れる時間はこころを濡らしてくれた。

映画というのは、創作だろ？なんていう・・やからがたまにいるけど、僕には男の生き方の教科書みたいなもんだと思う。女性がハイヒールを履いたら牛丼屋には行こうとは思わないだろう（笑）、ハイヒールは気分までも爪立ちさせてちょっと小粋な場所に女心を導く。男だって映画が好きなだけで、あの日観た映画が僕達を見知らぬ場所に僕らを連れて行ってくれるじゃないか。中学生の時に見たナイル殺人事件を観て、アガサクリスティがそれを書いたオールドカタラクトホテルまで僕は行ってみた。ナイルの川の流れる音が聞こえるミステリアスが満ちていた・・・。

あの映画を観ていなければ、決してそこに行くことはなかった、それだけは間違いない。