宇津井建さんの ニュースを観ながら思い出すのは、やっぱり赤いシリーズ。悪役の存在感が強烈でした。山口百恵さんが放射線漏れで白血病になったり、血縁が入り乱れ、愛する三浦友和さんと異母兄弟だったり。輸血でRHマイナスABが必要になったりして、初めてそんな血液型を知ったり俺は実はRH-じゃないかと考えたりもした。(笑)そんなドラマを支えたのは子供を愛する宇津井建さんのお父さん役でした。

1980年代後半に東京都の高校生を連れて、天津まで洋上セミナーで行った。天津は友誼賓館に泊まった。むせ返るような暑い夏。もちろん冷房はない、天井のプロペラの扇風機がひとときの涼を届ける程度。水鉄砲タイプのジャンボフマキラーから噴射されるアルコールに匂いが部屋にこびりつき、夜は蚊帳をつって寝るという今ではありえない光景があった。夜見た蚊は日本の10倍位のデカさだった。
当時の中国はテレビ放送が夜間の数時間しかなかったのだけど、そこでリバイバル放送で赤いシリーズをやっていた。お部屋係の女性は、高校生くらいの少女で、薄いレースに天津自慢の刺繍がはえる服を着ていた。夜間の廊下にともされるオレンジの明かりと、廊下の赤い絨毯にたたずむ、か細い少女のシースルのレース姿が妙に濃艶で、三国志の貂蝉が男を魅了したのがわかる気がした・・。

そんな少女の集まる部屋に、添乗員の僕が呼ばれ、この後の赤いシリーズはどんなストーリーになるのかお茶をいただきながら、筆談で1時間位話したのを思い出した。みんな百恵ちゃんを応援していた。そして中国2500年の儒教の精神だろうか「ひとを思いやる」気持ちがマッチングしたのだろうか、みんな宇津井建さんのお父さん役に涙がでると言っていた。

思い起こせば当時鄧小平が最高指導者だった、あれから“先に富める者から豊かになれ”でこの国は加速度的におかしくなった。歪んだ「愛国心」とそれを担保するかのような反日教育。捏造された歴史。“拝金主義”中国、モラル無き商売。儒教の国韓国も、旅客船のニュースを観ていると考えさせられる???