愛媛でおはようございますを、フランス語で言うと「ポンジュース」となる。(笑)これ20年くらい前に、愛媛で名産品をつくるためにはどうしたらいいかというアンケートに書いたアイデアで、面白いと思うんですけどね(笑)

週末、「荒木飛呂彦の漫画術」という本を手にとり、ひとり「なるほど、なるほど」と深夜に呟き、スタバの2杯目100円の冷めた濃い珈琲をチビチビすする。本を読むときは、珈琲が寄り添ってくれないと放埒な気持ちが落ち着かない。外は、いやな雨がしとしとと降っている。※荒木さんは『ジョジョの奇妙な冒険』の作者です。

単行本の小さな文字は、オレに中年を実感させ、若さのエナジーの砂時計のさまを目の前にたたきつきつける。オレは抗い、そして浅知恵を駆使し、KINDLEで文字をデカくして戦うが、高島屋の前のベンチでミニスカートで姿勢良く本を読んでいる女子高生には白旗をあげるしかない。それでもこの小利口な読書スタイルは完全にITマッチングをはたし、わからない漢字や語彙は選択すると教えてくれる芸当も手の内にいれた。全文を検索できるのもいいが。ただ、読み上げ機能だけは宇宙から声がきこえてくるようで、脳はアレルギー反応を引き起こす。(笑)

「荒木飛呂彦の漫画術」 では漫画の4大構造「キャラクター」「ストーリー」「世界観」「テーマ」 を解説してくれる。そのマニアックな解説が、オレのマニアックとシンクロしていく。この作者からはアイデアが枯渇するという匂いがしない。アンテナは7本くらいはたっているだろう、それでいて自然体を醸しだす。このひとは、たとえば映画を見ていても自分なりのアイデアが浮かび、それを抄録している香りがぷんぷんする、それをあたりまえの日常にとけこませている術があるようだ。直木賞作家のコラム で「本を読んでもメモをとらない」というところが頭に浮かんだ。「頭に残らないというモノは必要ない」天才なんだろう、オレは松陰先生が読書の半分はメモせよという掟が好きだ。しょせん凡人なのだ。

ネタバレになりすぎるとまずいので、キャラについてだけメルマガに書いてみたい。

「少年ジャンプ」の3本柱をご存じだろうか、「友情、努力、勝利」だそうだ。ここで注目したいのは「勝利」というキーワード。恋物語でも、ありえない美人をてにいれる快感は気持ちいい、女を倒し手に入れるということは「勝利」を意味し、現実ではおきないことも、脳は自分の出来事のようにシンクロしている。無意識におこるのだ、鏡の前で笑い顔をつくっていると、無意識に元気になるように。その脳内ホルモンはタンパク質でできているので、納豆を食べなければならない、そういえばオレは50歳をすぎて初めて食べた納豆を最近は食べてない、これはなりませぬだ。(;゚ロ゚)

漫画の主人公はともかく勝ち続けなければならないと筆者はいうのだ。一度でもマイナスに落とすと、読書は敏感に離れていく。脳はそのようにできているのだ。ストーリーでは「マイナスの誘惑」に嵌まってはいけない、勝ったり負けたりしてはダメなのだ。常にアゲポヨ。それは困難な作業だが、「マイナスの誘惑」を断ち切ることが王道への道なのだ。なお勝利を描くなら、漫画の世界ではトーナメント戦形式は鉄板に近い、ドカベンやスラムダンク、弱虫ペダル、ちはやぶる、バグマンがいい例だ。

主人公のキャラはとことん「孤独」が似合う。読者は 「正義」を好む。卑怯者は問題外。戦うときは一人で戦い、クリント・イーストウッド のように自分だけが戦う、それこそがヒーロー像。困難をねじ伏せ、ライバルや悪という壁を打ち破り、爽快感を読者に渡す。そして、ヒーローにはウルトラマンのカラータイマーのように弱点が必要。ここに困難とエピソードをまぜあわせて彩りをつけ塩こしょうして、「起承転結」の定番で描いていくのだ。

「キャラクター というのは人の心をつかんで離さない存在であれ」

ただし、キャラというのは一人ではキャラ立ちできないことを忘れてはならない。皆気をつけろ、自分のことを自分が語っても、自慢か?と読者は思うのだ、それは現実でも同じだ。ライバルや仲間や他人に自分のことをしゃべってもらえば、自然とキャラは立つていく。課題はただひとつ、読者が感情移入し、共に興奮し、ドキドキで胸が熱くなるか、ならないかである。

 オレも思い出す。エロに多感な少年時代に誰でもとおるあの青春の一本道を、キスの練習をするために左手で唇をつくり、想像の翼を広げたことを、GOROでのイメージトレーニングを、そしてついにたどりついた彼女の白いシャツの胸ボタンを、何度も練習したワンハンドで外すテクニックを、右手の震えを押え心臓がバクバクしたあの日のことを。脳はオレたちの一歩先を無意識に感じて濡れていることを忘れないでほしい。

うーん、ここまで手の内を教えてくれる本はめったにない。主人公のプロファイリングシート、アイデアノートの書き方まで満載なのだ。

日曜日、山下達郎「サンデー・ソングブック」を2週間ぶりにradikoで聴く。

達郎さんがオバマ大統領の広島訪問について・・。

謝罪ではなく追悼という形、それに対して、こちらも謝罪を求めない。 つまりは、お互いに歩み寄るという形で・・・。非常に品格ある貴重な時代の節目だと、私は個人的に思いまして。最近、この殺伐としたですね世界情勢の中でですね、いっぷくの暖かいものですが・・ ま、いろいろな方面からですね、けなす人もいますし、ま、政治的だとかですね、そういうことも、ありますけれども。

オバマさんの個人的なその思いというのを、非常によく伝わってきたですね・・ことで。なかなかできることでは無いので、素晴らしいことだなと、私は思いましたので。 一言申し上げさせて頂きました。

殺伐とした時代に、お互いに歩み寄る・・とポツンと言葉を空に投げはなち
ボクは借りてきたデスノートの漫画12巻をめくる日曜でありました。

 今日は、こんなところです。